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大量保有報告書の提出義務とファンドの存在意義について考える

大量保有報告書の提出義務とファンドの存在意義について考える

今回は、少し考えたい内容を整理しながら書いていきたいと思います。

 

最近あるファンドの銘柄選定や運用方法が甘くなったなという声があちこちから聞こえてきます。

スルガ銀行にTATERUと直近で少なくとも2度も大きなババを掴んでしまったあの会社ですね。(以下R社としておきますw)

私も、今回の件でファンドについて改めていろいろなことを考えました。

 

私見ですが、機関投資家の強みは、直接企業に取材に行けることだと思います。R社は、「足で稼ぐ」ことを主眼に置き、実際に企業に対して足を使った徹底的な取材を行っていました。

徹底的に取材の上でファンドに組み入れて、このような事になってしまったのはとても残念ですが、実際に会社内部で習慣化していた事象や一部の人だけで共有されている機密事項などは表面化しにくく、聞き出すことは非常に難しいことだと個人的には思います。

こういう時、SNSなどでの内部者・関係者のリーク、口コミも役に立つはずなのですが、、、

こういう事情もあり、ファンドの求心力の低下が起こり、ファンドの提出する大量保有報告書にイナゴする人も減っているのだと思われます。

 

まず1つ目のテーマから

大量保有報告書の提出義務

と書きました。

これは、一般に「5%ルール」と呼ばれるものです。

定義を確認すると、

上場企業の発行済み株式数の5%超を保有する株主(大量保有者)は、原則として5%超を保有することになった日から5日以内に、内閣総理大臣に「大量保有報告書」を提出する義務があります。また、大量保有者には保有割合が1%以上増減した場合に「変更報告書」の提出義務が生じます。

 

大量保有報告書の提出が義務付けられた背景には、市場の透明性を高め、誰が、どのくらいの量その銘柄を買っているのかということを明確化するというものがありました。

機関投資家と個人投資家どちらにとってもフェアな相場にしようという意味ですね。

 

しかし、機関投資家にとって相場環境が悪くなればなるほど、また、大量保有している銘柄に何か大きな悪材料が出れば出るほど逃げにくくなるわけですし、値が崩れるので一度に売りさばくなんてことも難しいですよね。(市場内取引の場合)

 

最近では、大量保有報告が個人投資家の売り場となり、提出日翌日陰線がついたりということもしばしばありますね。

ファンドによっては、大量保有報告出したあとすぐにチャートが崩れて、仕方なくなのか(チャートが崩れたままだとやはり買い増しはせず、保有を減らしていく感じ?)少しずつ処分していく例も見受けられます。

 

1年前などは、大量保有報告が出た!というだけでS高や暴騰が見られていたはずなのに、今や売り場提供になってしまっていますねw

 

機関投資家の考え方としてトータルプラスならOK、TOPIXよりプラス乖離(リターンが上回っていた)ならOKというものがあります。

銘柄によっては、一時的に売られた後も、そのファンドが底で買い増しを行い、再び上昇トレンドに回帰するような銘柄も見られます。

こういうのを見ていると新規の大量保有報告書で入るのではなく、変更報告書の推移を見て追随して買い増していくのも一つの投資手法だと言えますね。

 

次に機関の考える「合理的な判断」について話したいと思います。

私の上のツイートを見ていただけるとわかると思いますが、機関もかなり苦しい判断だったと思います。

実際、ひ◯み投信は運用額が7500億円ほど。大量保有報告は5%以上で出すわけですから、この5%が全体に与えるインパクトとしては数10億買ったとしても1%あるかないかの割合ですよね。

預かり資産が増えてくるとそれだけ銘柄選定でのインパクトもリスクも小さくなり、市場の反応も鈍くなるのは当然のことですよね。

1年ほど前は、R社の預かり資産はずっと少なかった(2017/12のカンブリア出演をきっかけに急増)ので、それだけ預かり資産における大量保有報告を出す銘柄の割合も大きかったわけですから、それだけリスク取っているのなら何か大きい材料抱えているんじゃないか?との憶測が出て市場も反応して株価が上がるわけです。

 

それよりも懸念すべきは、企業イメージの低下ですよね。実際この一連の流れで損切りや含み益がなくなったと言っても企業イメージの低下は避けられないと思います。

そこをどうアフターケアしていくのかが今後の課題だと思います。

 

R社の理念をまず理解していない人は、「短期で売り抜けた」や「取引が雑になりつつある」などと口走ってしまいそうですが、R社の掲げる「いい会社に長期で投資」という認識のもとでは一連の取引過程は合理的な選択だと思います。

会社が良くないと思えば、切ったり減らしたりするのはアクティブファンドなら当然のことだと思います。

ハイリスク・ハイリターンのアクティブファンドなら普通はそうするでしょう。

逆に言うと、この増減で不動産セクターから身を引いているのは合理的な行動かもしれません。

TATERUの騒動からこれ系の問題が続々と明るみになる可能性もあるはずです。

こうした顧客に対する合理的な説明ができるよう先回りして行動できていることは評価すべきことではないかとも思いました。

 

ここで以前私が「個人に人気なファンド調査」をした際の投票の結果を載せておきます。

 

今年7月の時点では圧倒的にR社でしたねw

今はどうでしょうか?

ファンドについて考えるときは、ファンドの特徴や大量保有の目的も合わせて確認しておきたいですね。

最後に

ファンドの存在意義について

 

ファンドが入れば、その銘柄は安心できるという点もあるでしょう。なぜなら、ファンドの運用のためにしっかり資金を入れてチャートを作ってくれる可能性が高まるからです。

 

逆に売り抜けに使われたり、突然今回のTATERUのような法的に×な悪材料が出た時大きな売り圧力となる場合だってあります。

このため数日寄らなくなりますね。

そこのところも意識する必要がありますね。

上のツイートを参照していただきたい。

 

しかし、去年とは異なり、地合いが不安定になって、機関も変更報告書を出すペースが早くなった(損切り、決済が早い)感じがしますね。

 

レーティングなどは、まだ株価への反応が見られますね。

レーティングこそ適当だと思うのですがw(その数字の根拠がわからないから。)

 

こういう記事も一時期話題になりましたよね。

ヘッジファンドの一押し銘柄、実は処分売り対象-大学院生が研究論文

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-14/PAAQWB6S972A01

 

改めて、自身で機関の存在意義について考えてみるのも良い機会かもしれませんね。

 

ではまた。

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